フィンカビヒア沖縄の店長、城間です。
2年ほど前ですが、2018年の9月にキューバに行ったときの事を書こうと思います。
私自身、海外に行くのはキューバが初めてでした。
葉巻に関わる仕事をしている身からするとキューバに行きたくなるのは自然な流れですが、初海外でキューバに行ったと言うとなかなか珍しがられます。
ご時世的になかなか難しいですが、いつかキューバに行ってみたい!という方の参考になれば嬉しいです。
出発前日に台風が接近するアクシデントがありましたが、那覇→羽田→トロント→ハバナという30時間の大移動をなんとかくぐり抜け、ハバナに到着しました。
到着したのは現地時間で夜中の0時ごろでした。
まずハバナに着いて真っ先に思ったことは、気候が沖縄とそっくりだということです。
暗かったので周りの建物などはあまり見えませんでしたが、、、むしろ周りの建物があまり見えなかったからこそ、ハバナの湿度や雰囲気、肌に受ける感覚は那覇の空港を出た時に近い印象を受けました。
円を観光のキューバペソに換金したり(キューバは二重通過で、観光ペソと人民ペソに分かれています)、やたら飛ばすタクシーにビビりながら、ハバナのカーサに到着しました。
キューバでは通常のホテルの他に、カーサ(スペイン語で家)と呼ばれる日本でいう素泊まりの民宿のような、国から承認された宿泊施設があり、滞在中はそこに宿泊しました。
カーサに着いてホストファミリーの歓迎を受け、すぐにキューバのビールで乾杯して、着替えてそのままクラブに直行。
なんとクラブの音楽は生演奏でした。
キューバについてまず心配するのは治安ですが、一人で夜道を歩いても平気なくらいで、とても治安が良かったです。
私が宿泊していたセントラハバナは地元の方の居住区で観光客も少ないので、スラム街のような雰囲気はありますが、日本人が一人で歩いていても身の危険を感じることはありません。
翌朝起きると朝ごはんが用意されていて、質素なキューバサンドと卵焼き、アグアカテ(大きいアボカド)のスライス、カフェラテ、、、このプレートとカフェがビックリするぐらい美味しい!!!
恐らくそこまで手がかかっているものではないとは思いますが、ものすごく美味い。
素材が良いのでしょうか。
キューバサンドは他でも食べましたが、ホテルなどの手のかかったものより、この質素でなんでもなさそうな、カーサのキューバサンドがダントツで美味しかったです。
滞在中はほとんど晴天でした。
散歩しているだけで一般的に想像される通りの、まさに『キューバ』。
建物は全てコロニアル、走る車はクラシックカー、至る所でキューバ音楽が演奏されていました。
キューバといえばボデギータ!
ということで真っ先にお店に向かいました。
ラ・ボデギータ・デルメディオ
言わずと知れたモヒートの聖地です。
さすがボデギータのモヒートは格別でした。
作っているところを見ると、めちゃくちゃに濃いですが(ラムをグラス半分以上入れます)、気候、雰囲気、何がそうさせているのか、水のように飲めてしまいます。
そのあと部屋飲み用にキューバのビール「クリスタル」とビックリするほど安いハバナクラブ15y(日本で買うと2万円越えます)と葉巻を買いました。
現地でマレコンと呼ばれる海岸線で葉巻吸いながらボーっとして、かなりいい時間を過ごしました。
キューバ人はとにかくマレコンにたまりがちです(笑)
翌日はパルタガス工場、コイーバアトモスフィア、フロリディータに足を運びました。
コイーバアトモスフィアは当時ハバナ市内で最も新しいホテルに入っていて、葉巻の質もよく、サービスも格式高いものでした。
葉巻は一本一本、シダーで丁寧に火をつけてサーブしていただきました。
ロゴ入りのストローもラグジュアリー!
キューバ現地の葉巻の値段をよく聞かれたりしますが、私が行った時は一般的なプレミアムシガーでだいたい日本で買う1/3の値段で買えるイメージです。
とにかく安いのでたくさん買ってしまいます。
コイーバなどはキューバでも少し高く、日本で買うよりは安いな〜という感覚でした。
そしてフロリディータ!
ヘミングウェイが愛したキューバ屈指の名店です。
フロリディータといえばフローズンダイキリ。
味にムラはありましたが、それはそれでキューバらしくてよかったです!
ヘミングウェイの銅像が鎮座していました。
弊社の沖縄店の名前の由来になったFINCA LA VIGIAにも足を運びました。
FINCA LA VIGIAは文豪アーネスト・ヘミングウェイが暮らしていた、別名「白亜の邸宅」呼ばれる白を基調とした美しい建築です。
現在はキューバ政府とアメリカの民間団体が共同で邸宅を管理し、ヘミングウェイ博物館として一般公開されています。
さすがはヘミングウェイ、邸宅にはピカソをはじめ20世紀を代表する芸術家の作品が飾らせています。
国際通りにあった前店舗はこの建物のイメージで作られていて、実際行ってみてなかなかの再現度だと思いました。
そのほかも海に行ったり、プールに行ったり、ホテルのパティオ(日本でいう中庭のような空間)でモヒートを飲みながらシガーを吸ったり、オペラを鑑賞したり…と今考えると夢のような時間でした。
帰国の途に着く2日前、帰る前日だとあまりにも悲しすぎるからという理由で、カーサのファミリーが親戚を集めてフィエスタ(パーティのようなもの?)を開いてくれました。
このフィエスタが本来どういうものかは文化の違う私にはわかりませんが、親戚や友達が集まって食事をしながらお酒を飲み、葉巻を吸い、歌い、踊り、まさに人生の喜びを体現したような素晴らしいものでした。
現地のイエルバブエナ、ライム、ラム、砂糖でモヒートも作りました。
初めてのキューバ旅行でしたが、本当に驚きと発見の連続でした。
キューバはアメリカとの国交がないので、極端にモノが少なく、あらゆるものを工夫しながら、直しながら使っていましたが、オンボロの旧車にしても、コンクリートの剥がれた古い建物にしても、彼らの愛着と誇りが伺えました。
人生の豊かさは物理的な豊かさでは得られないことも知りました。
葉巻や酒、音楽や車、そして生活と人がキューバの魅力でした。
また沖縄から30時間かけてキューバに遊びに行けるような世界になることを祈るばかりです。
フィンカビヒア沖縄店長 城間